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相続した家を放置するデメリットは?大阪市で損をしないための考え方

相続

桑野 義久

筆者 桑野 義久

不動産キャリア17年

誰よりも正直なハウスエージェントです!

相続した家を、そのまま売らずに放置していて大丈夫なのか。
大阪市で家を引き継いだ40〜60代の方の中には、忙しさや心理的な負担から、つい判断を先延ばしにしている人も少なくありません。
しかし、実は放置することで、固定資産税などのコスト負担だけでなく、建物の老朽化や近隣トラブル、防犯面のリスクが少しずつ大きくなっていきます。
さらに、相続登記や空き家に関する制度を理解しないまま時間が経つと、将来の売却や活用が思うように進まない可能性もあります。
この記事では、相続した家を放置する主なデメリットと法的リスク、売らないまま持ち続ける場合の管理ポイント、そして大阪市で後悔しない判断ステップまでを、順を追って分かりやすく解説します。
今のうちに何を考え、どう動けばよいのか、一緒に整理していきましょう。

大阪市で相続した家を放置する主なデメリット

大阪市は政令指定都市の中でも空き家率が高い都市とされ、空き家の増加が大きな課題になっています。
大阪市の空家等対策計画では、管理不全となった空き家や特定空家の件数が令和2年頃までに大きく増加し、その後も高い水準で推移していることが示されています。
その背景として、住宅を取得した経緯の中で「相続」が占める割合が約3割に達し、相続後に利用方針が決まらないまま放置される事例が多いことが挙げられます。
このように、相続をきっかけに管理者が不在となり、結果として空き家化するケースが大阪市内で目立っているのが現状です。

また、相続した家を「とりあえず残しておく」という判断をした場合でも、所有している限り、毎年の固定資産税や都市計画税の負担が生じます。
住宅が建っている土地には、税負担を軽減する住宅用地特例が適用されますが、長期間放置して老朽化が進み、将来的に特定空家に該当すると判断されると、この軽減が外れるおそれがあります。
そうなると、土地の固定資産税の課税標準が最大で6倍程度まで上がる仕組みがあり、負担は無視できない水準になります。
さらに、建物の簡易補修や庭木の剪定、雨漏り対策などを行わなければ、維持費も年々膨らみ、相続人の家計を圧迫しやすくなります。

相続した家を長期間放置すると、建物の老朽化が進み、屋根材や外壁材の剥落、雨漏りなどの危険性が高まります。
庭木や雑草が伸び放題になると、景観の悪化だけでなく、害虫の発生やゴミの不法投棄を招き、周辺の生活環境に悪影響を与えることになります。
さらに、人の出入りがない様子が外からも分かりやすくなるため、不法侵入や放火などの防犯上のリスクも高まります。
大阪市でも、近隣からの苦情や相談を契機に、行政が管理不全の空き家を把握するケースが増えているとされており、放置は近隣トラブルにつながりやすい点に注意が必要です。

放置による影響項目 所有者側のデメリット 地域・近隣への影響
税金・維持費負担 固定資産税等の長期負担 老朽化放置による不安感
建物老朽化 修繕費や解体費の増大 倒壊や落下物の危険性
管理不全状態 特定空家指定や指導リスク 景観悪化や防犯環境の悪化

売らないまま放置が招く法的リスクと行政措置

相続した家の名義変更を行わずに放置すると、相続人が増えるたびに権利関係が複雑になり、将来売却や活用をしたくなったときに合意形成が極めて難しくなります。
さらに、所有者の一部が所在不明になった場合には、裁判所での手続きや専門家への依頼が必要になることもあり、時間と費用の負担が大きくなります。
令和6年4月1日からは、不動産の相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内の申請が必要と定められています。
この義務に違反すると過料の対象となる可能性があり、放置を続けるほど相続人にとって不利な状況になりやすいです。

空家等対策の推進に関する特別措置法では、外壁の破損や倒壊のおそれ、衛生上の問題などがある空き家を「特定空家等」や「管理不全空家等」として位置付け、所有者に適切な管理を求めています。
大阪市でも空家等対策計画を策定し、区役所を窓口として、調査のうえ所有者に助言・指導・勧告・命令・行政代執行まで段階的な措置を行う仕組みを整えています。
周囲の生活環境に悪影響があると判断されると、まずは改善を促す助言や指導から始まり、それでも是正が見られない場合には勧告や命令といった、より重い対応に進みます。
このように、大阪市では相続した家を長期間放置している場合、法令と計画に基づき厳格な管理が求められる状況になっています。

特定空家等や管理不全空家等と判断され、勧告を受けた場合には、その敷地に適用されていた固定資産税の住宅用地特例が解除され、税負担が大きく増える可能性があります。
特に、倒壊や落下物などの危険があるのに放置した場合には、命令や行政代執行が行われ、解体費用等が所有者へ請求される仕組みも設けられています。
また、倒壊や飛散物などによって第三者に損害が生じたときには、民法上の損害賠償責任を問われるおそれもあり、相続した家を放置することは経済的・法的なリスクが非常に大きいといえます。
こうした制度改正により、空き家を「そのまま置いておく」ことは、以前よりもはるかに重い不利益につながりやすくなっています。

放置による場面 想定されるリスク 相続人への影響
相続登記を長期放置 権利関係の複雑化 売却・活用の困難化
管理不全のまま放置 特定空家等の指定 行政からの指導・命令
勧告後も改善せず 固定資産税優遇解除 税負担増・代執行費用

相続した家を売らない場合の管理方法と相談窓口の使い方

将来、自分や家族が住む予定がある場合でも、相続した家を長期間空けておくと、建物や設備は少しずつ傷んでいきます。
そのため、定期的な点検と簡単な清掃を組み合わせて、劣化の進行をできるだけ抑えることが大切です。
具体的には、建物外周のひび割れや雨漏りの有無、室内のカビやにおい、雨どいの詰まりなどを重点的に確認すると効果的です。
さらに、台風や大雨の前後には、飛散物の有無や窓ガラスの状態など、防災の観点から追加の見回りを行うと安心につながります。

遠方に住んでいる相続人の場合でも、年に数回は自分で現地を確認するか、信頼できる人に見回りを依頼することが望ましいとされています。
一般的な目安として、建物や立地にもよりますが、少なくとも年に数回の清掃と、庭木の剪定や雑草の除去を行うことで、見た目の悪化や近隣への影響を抑えやすくなります。
あわせて、郵便受けがちらしや郵便物であふれないよう、不要なちらしを整理し、重要な郵便物は転送手続を行うなどの対策も重要です。
こうした基本的な管理を継続することで、人が出入りしている様子が伝わり、不審者の侵入抑止にも一定の効果が期待できます。

管理方法に悩んだときや、老朽化が進んで対応に不安があるときは、早めに専門の相談窓口を活用することが有効です。
大阪市では、各区役所に空家に関する相談窓口が設けられており、相続した家の管理や活用について相談できる体制が整えられています。
また、大阪府は空き家のワンストップ電話相談窓口を設けており、管理や活用など幅広い内容について相談することができます。
さらに、必要に応じて、空き家問題に詳しい弁護士や、相続や不動産に精通した専門家への相談を組み合わせることで、法的な手続や将来の活用方法まで見通した検討がしやすくなります。

管理の項目 頻度の目安 主な確認内容
建物外部の点検 年2回程度 外壁ひび割れ・雨漏り
室内の換気清掃 年数回以上 カビ・におい・湿気
庭木と雑草の管理 年1〜2回 越境枝・雑草繁茂防止
郵便受けの確認 訪問時ごと ちらし滞留・重要郵便
相談窓口への相談 問題発生時 管理方法・法的手続

大阪市で相続した家を放置しないための判断ステップ

相続した家を放置しないためには、まず「住む」「貸す」「売る」「その他の活用や手放し方」といった選択肢を一度書き出して整理することが大切です。
「その他」の選択肢としては、相続した土地を一定の要件の下で国に引き渡すことができる「相続土地国庫帰属制度」などが整備されています。
この制度は主に土地を対象とし、建物が残っている場合は原則として解体が必要とされるため、実際の利用可否を事前に確認する必要があります。
このように、利用や処分の方向性を具体的に比較しながら検討することで、漠然とした不安からの放置を避けやすくなります。

次に、相続した家の築年数や立地条件、維持費を整理して、売らずに保有する場合と売却する場合のメリット・デメリットを比べてみることが重要です。
築古の住宅は、老朽化が進むほど修繕費の負担が増え、将来的な売却価格にも影響しやすくなります。
一方で、利便性の高い場所にある住宅であれば、賃貸として活用する余地があるか、将来自ら居住する計画があるかなども含めて検討できます。
こうした条件を整理しておくと、感情だけに流されず、費用とリスクを踏まえた現実的な判断がしやすくなります。

また、方向性を決めないまま長期間放置すると、相続登記の申請義務化への対応や、維持費の負担増といった問題が積み重なっていきます。
相続登記は、原則として不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請することが義務付けられており、怠ると過料の対象となる可能性があります。
さらに、管理が不十分なまま放置されれば、建物の傷みが進むだけでなく、将来売却しようとした際の評価にも影響しやすくなります。
このため、おおよその期限を決めて「いつまでに住むか決める」「いつまでに売却の可否を判断する」といった目標時期を設定し、先延ばしを防ぐことが大切です。

判断ステップ 確認すべき内容 放置した場合の懸念
選択肢の整理 住む・貸す・売る・国庫帰属 方向性不明のまま長期放置
物件条件の把握 築年数・立地・維持費 修繕費増加と資産価値低下
期限の設定 検討期間と実行時期 相続登記遅延や過料リスク

まとめ

相続した家を売らずに放置すると、税金や維持費だけでなく、老朽化や近隣トラブル、特定空家指定など多くのリスクが重なります。
「いつか考える」と先延ばしにせず、「住む・貸す・売る・その他」の選択肢を早めに整理することが大切です。
当社では、相続した家の現状確認から活用・売却の相談まで、負担や不安を減らすお手伝いをしています。
まずは無料相談で、ご家族の状況やお考えをお聞かせください。
小さな疑問でも、お気軽にお問い合わせください。

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